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【市民ランナー必見!】マラソン大会を見据えた、効果的なインターバル走

この記事を監修したのは

高山敦史

 パーソナルトレーナー
インフルエンサー

略歴

某大手スポーツクラブでパーソナルトレーニングの顧客数3年連続1位。
その後、独立。ランナー専門のパーソナルトレーナーとして活動し、【YouTube】タカヤマラソン チャンネルにてランニングメソッドを配信中。チャンネル登録者数9.56万人(2024年5月7日時点)

資格

JATI認定トレーニング指導者

URL

https://takayamarathon.com/profile/

監修者コメント

高山敦史

今回は「市民ランナーに適切なインターバル走のやり方」がテーマです。

市民ランナーの我々にも、根強い人気を誇るトレーニング。
そう、「インターバル走」です。
今回は「みんな大好きインターバル走」についてお話します。

今回は、このインターバル走で、市民ランナーの皆さまにこそ、取り組んで欲しい内容をお伝えしていきます。

もしかしたら、マラソン強化のためにインターバル走をしているけど「全く違った意味になっている」、かもしれません。
そんなことも多々あります。

忙しい市民ランナーの皆さまにとって、トレーニングの効率を求めることはすごく大切です。

トレーニングの意味をしっかり理解して、「適切なトレーニング」を行っていきましょう!

インターバル走の効果と目的

まず、インターバル走の効果と目的をお話しします。

「なんとなくやっている」という方や、「みんながやっているからやっている」という方も少なくないでしょう。
確かに、効果的なトレーニングではありますし、正しく行えば、走力アップも望めるでしょう。

ただ、練習をする上で大切なことは、「なぜこのトレーニングを行っているか」です。

「何のために」、今日のトレーニングを行っているかを理解することが、非常に重要です。

ただ闇雲に、勧められたトレーニングを行うだけだと、意味もわからずトレーニングを行うことになりますので、強化ポイントがわからなくなります。

トレーニングの効果がわかっていると、トレーニングを行う目的も明確にでき、そのトレーニングを行うモチベーションにも繋がります。
終わった後の達成感も、また一段と違ったものになるでしょう。

なので、インターバル走も、「目的を理解して行う」ことが非常に重要です。

前置きが長くなりましたが、「インターバル走の目的」は
・スピード強化
・普段のジョギングではかけられない負荷をかける

ことです。

それぞれ、詳しく説明していきますね。

インターバル走の目的①:スピード強化

まず1つ目、「スピード強化」についてお話します。

長距離、特に「マラソン大会」を主戦場にトレーニングをしている方は、インターバル走のペースはマラソン大会のレ―スペースよりもかなり速いでしょう。

インターバル走のペース設定というのは、本数や距離によって変わりますが、マラソンを行う方であれば、「5000-10000mのレ―スペース」くらいかなと思います。
個人差はもちろんありますが。

なので、インターバル走を行うということは、「マラソン大会のレ―スペースよりも速いペース」でトレーニングを行うということです。

この「マラソン大会よりも速いスピードのトレーニング」を繰り返し行うことで、マラソンレースペースが「楽に感じる」、つまり「遅く感じる」ことになります。

これはマラソン大会中の「脱力」に繋がります。
「脱力」というのは、「身体の余分な力が抜けている状態」、つまり、「リラックスできている状態」です。

「身体に余分な力が入っている状態」、つまり「力んでいる」と、身体が上手く動かなくなり、動きが小さくなったり、すぐにばててしまったり、とどんなスポーツでも良いことはありません。

元阪神タイガースの守備の達人といわれた、鳥谷選手も、「一番意識することは、ボールが飛んでくるまでに、いかに力を抜いてリラックスできるか」と言っております。

どんなスポーツであれ「脱力」というのは非常に重要なことですね。

インターバル走を行い、レ―スペースよりも速いトレーニングを行うことは、「レ―スペースに余裕を持たせる」という点において、非常に重要といえます。

しかし、インターバル走のペースが速すぎると、トレーニング中も力みに繋がり、これはあまり良いトレーニングとは言えません。

終わった後にぶっ倒れるくらい速いペースや、限界ぎりぎりまで追い込むトレーニングは、怪我や力みに繋がります。
つまり、速いペースといえども、「レ―スペースとかけ離れたインターバル走」を行うのは、良いトレーニングとは言えない、ということです。

インターバル走の目的②:普段のジョギングではかけられない負荷をかける

2つ目は、普段のジョギングではかけられない負荷をかけ、「ジョギングでは得られないトレーニング効果を得られる」ことです。

先ほどもお伝えしたとおり、インターバル走の「疾走ペース」というのは、「ジョギングよりも1分以上速い」でしょう。
トレーニングの目的としては、「現状よりもレベルアップをしたい」というのが大きいですよね。

この「レベルアップ」というのは、身体に色々な刺激、つまり未体験の刺激を身体に入れることによって、適応していく、つまりレベルアップをしていきます。
なので、トレーニングというのは「色々な刺激」を身体に与えていかないといけません。

ジョギングだけで速くなっていた方が、刺激になれてしまうと、走力の向上がとまってしまうのは、「ジョギングの刺激に身体が慣れてしまったから」というのが大きいですね。

なので、トレーニングというのは
・低強度
・中強度
・高強度
をバランスよく、行わないといけません。

トレーニングを「より効果的なもの」にするには、「刺激を常に変化させる」ことが非常に重要ということです。
これは全てのトレーニング全般でいえることですが、インターバル走も例外ではありません。

もちろん、インターバル走には、「VO2MAXの改善」や「LT値の向上」など、長距離を走る上で大切な能力も向上していきます。
その上で、「マラソン大会を想定したトレーニング」にも繋がるということです。

市民ランナーの我々は、「マラソン大会を想定したトレーニング」ということも頭の片隅に入れておくべきでしょう。

適切なインターバル走とは

このように「インターバル走を行うことによるメリットは、たくさんある」というのはわかりますよね。

では、ここからは「我々市民ランナーが行うべきインターバル走は、どのようなものが良いか?」です。

まず、このコラムをご覧いただいている方は、マラソンをメインで走っている方が大多数です。
なので、「マラソンを走る方のインターバル走」という観点で考えると、タイムよりも、距離や本数を走れるようにしましょう。

例でいうと、
・400m × 15-20本
・1000m × 8-10本
・1500m × 6本
・2000m × 5本
などです。

とても長く、そして本数が多い、と感じる方も多いでしょう。
しかし、僕を含む市民ランナーの方の多くの方の課題というのが、「筋持久力不足」です。

多くの方が、インターバルは「400m × 10本」や「1000m × 5本」というトレーニングが王道になっていると思います。
そして、「設定をクリアできたら、次回は設定を上げる」、という形ですね。

確かに、そういったやり方でも「強度を上げていくこと」は間違いではありません。

しかし、トレーニングはタイムだけではありません。
つまり「量」をこなさないといけないのですね。

この場合、量を「走行距離」、質を「設定タイム」とします。

「質」ばかりに目を向け過ぎると、「量」をこなせなくなります。
つまり、設定タイムばかりに目を向けていると、「いつまでたっても練習量を増やすことができない」、いうことですね。

マラソンの能力を強化していくには、「筋持久力の強化」、そして、「スピード持久力の強化」が必須です。

スピード持久力は、その速度を維持させていく能力です。
マラソンは、速く走る能力も大事ですが、「ある一定のスピードを2時間、3時間、4時間と持続させていく競技」と僕は考えています。

「持続」、つまり、「継続」には忍耐や努力が必要なので、「マラソン」は「努力のスポーツ」とも僕は思います(笑)

話は戻して、スピードだけ追い求めても、持久力の強化が疎かになります。

なので、マラソンを強化していきたい市民ランナーの皆さまこそ、
・設定タイムを上げずに、本数を増やす
・レストを完全休息ではなく、ジョグ繋ぎにする

ということが非常に重要です。

例えば、サブ3.5を目指すランナーの1km平均ラップは、4分58秒です。
そしてこの方が必要なのは、「4分10秒で1000m × 5本」をするよりも、「4分30秒で、1000m × 8-10本、レストをジョギングで繋ぐ」トレーニングが必要になります。

ある程度スピードがあるランナーは、「さらにスピードを伸ばす」よりも、「スピードを持続させる能力」や、筋持久力を高めるために、「量をこなす」ことが、僕を含む、市民ランナーのみなさまに必要な項目です。

つまりは、設定タイムはあげない、むしろ落としてもいいから、「本数や距離、レストで強度をコントロールする」という方法も使いましょう。

インターバル走の強度アップ例

最後に、練習の例を挙げていきます。

「400m × 10本を完全休息」でできたとします。
設定を上げたいところですが、これを「400m × 15本にして、レストをジョギング」にします。

こうすることにより、「持続的なトレーニング」に変わり、運動時間も長くなります。

「1000m × 5本」でも同様、6,7,8と本数を増やし、上限値は、我々であれば、10本くらいですね。
その代わり、レストをジョグにしたり、短くしたり、できるだけ「持続的」かつ「量」をこなせる練習にしていただければと思います。

また、怪我の予防や防止のためにも、最後は「出し切る」のではなく、「8割」くらいで終われるのが理想ですね。
追い込み過ぎず、翌日も軽くジョギングができるくらいの強度で終わるようにしましょう。

追い込み過ぎるトレーニングは、先ほどもお伝えした「力み」に繋がりますので。

いかがでしょう。
ただ闇雲にトレーニングをするのではなく、トレーニングを理解し、自分の種目にあったトレーニングを行うことで、トレーニング効果は変わります。

ぜひ、今回のコラムをきっかけに、みなさまのトレーニングの意識がより良い方向に、変わっていけばと思います!

監修者コメント

高山敦史

皆さん、いかがだったでしょうか?
僕のYouTubeチャンネルでも解説しておりますので、ぜひご覧ください!

本記事のまとめ

まとめ
  • インターバル走の目的は「スピード強化」と「ジョギングでは得られない負荷や効果」!
  • 「スピード強化」によって、マラソン大会を「リラックスした状態」で走ることができる!
  • ジョギングとは「異なる」インターバル走の「刺激」で、トレーニング効果がアップ!
  • 強度を上げる際は、タイムを上げるのではなく、本数や距離を増やし、レストをジョギングにすると効果的!

出典

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