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【マラソン大会に必須!回復力の高い身体作り】リカバリージョグの正しいやり方

この記事を監修したのは

高山敦史

 パーソナルトレーナー
インフルエンサー

略歴

某大手スポーツクラブでパーソナルトレーニングの顧客数3年連続1位。
その後、独立。ランナー専門のパーソナルトレーナーとして活動し、【YouTube】タカヤマラソン チャンネルにてランニングメソッドを配信中。チャンネル登録者数10万人(2024年10月23日時点)

資格

JATI認定トレーニング指導者

URL

https://takayamarathon.com/profile/

監修者コメント

高山敦史

今回は「リカバリージョグの正しい行い方」がテーマです。

さて、いよいよマラソン大会シーズンが本格的に開幕ですね。
良いシーズンの過ごせるよう、頑張りましょう!

さて、今回は「リカバリーについて」がテーマです。

皆さまはハードなトレーニングの後、休みますか?
それとも走りますか?

リカバリージョグを取り入れて「いる」か「いない」か。
今回はココについてお話をしていきます。

この時期、マラソン大会もありながら、練習もハードになっていると思います。
だからこそ、リカバリーの重要度は増しています。

適切なリカバリーでしっかり復活していくためにも、ぜひ一緒に学んでいきましょう!

「リカバリージョグ」とは?

練習の一環である「リカバリージョグ」

まず、練習の種類には色々あります。

例えば、
・心肺を鍛える「ポイント練習」
・足づくりのための「ロング走」
・基礎体力を作るための「つなぎのジョギング」
・疲労を回復させるための「リカバリージョグ」
など、といった練習があります。

そして、「休息日」つまり「リカバリーの日」は、「走る」のか「走らない」のか。

これはよく議論に上がります。

「リカバリーの日」は走った方が良いのか。
それとも、しっかり休んだ方が良いのか。

「リカバリージョグ」で回復する疲労は?

まず、疲労の原因というのはたくさんあります。

大きくこの5つにわけられます。
①筋肉痛や筋損傷による疲労
②疲労物質の蓄積による疲労
③エネルギー不足による疲労
④脱水や電解質不足による疲労
⑤脳の疲労

この中で、「リカバリージョグ」をすることで回復するのは、「疲労物質の蓄積による疲労」です。

「疲労物質」は、高強度なトレーニングや超時間にわたる運動により、体内に疲労物質や代謝産物として「蓄積」します。
その結果、「エネルギーの供給力が低下」や、「筋収縮力の低下」が起こります。

なので、体内に残っている「疲労物質や代謝産物」をいち早く除去した方が、「疲労回復は速く」なり、「疲労の蓄積」を「抑制」できるというわけです。

そして、この疲労物質や代謝産物を「素早く除去させる方法」というのが、「アクティブレスト」つまり「リカバリージョグ」です。

「リカバリージョグ」のトレーニング方法

「リカバリージョグ」で期待されること

この「アクティブレスト」「リカバリージョグ」は、
・血液循環の促進
・代謝産物の除去
・筋肉通の改善

といった要素が期待できます。

「リカバリージョグ」の強度設定

この時に「推奨する強度」というのが、「最大酸素摂取量の30-60%」の強度で、時間は「30分以内」が推奨です。

「最大酸素摂取量30-60%」と言うと難しく感じてしまいますが、ようは「息が上がらないジョギング」くらい、ということを覚えておいてください。

「リカバリージョグ」のスケジュールプラン

恐らく、「アクティブリカバリー」つまり「リカバリージョグ」を取り入れるのは、「ポイント練習」や「ロング走」の翌日になるでしょう。

その際のスケジュールの例を挙げると、
 ①練習が終わる
→②15-20分程度のクールダウンジョグ
→③ストレッチ
→④翌日30分のリカバリージョグ

疲労を取るには、こういったスケジュールになります。

一見、「そんな走るの?」と思うかもしれませんが、あくまでも「リカバリー」が目的です。
ですので、「隣の人とお話をするくらい余裕を持った強度」が大前提です。

時間もマックス「30分以内」ですね。
この時間内で、積極的にリカバリーを行えば、疲労は回復しやすくなります。

ちなみに、僕自身は今年に入って積極的にアクティブリカバリーを行っていますが、やはり「疲労の抜けが速い」と感じます。
あと、僕の実感ではありますが、調子にムラが少なくなった気がします。
「調子の波」が少なくなった、という所でしょうか。

疲労と対策方法

「リカバリージョグ」が向かない疲労①:脳疲労

「疲労物質の蓄積による疲労」に比べ、仕事などの精神的な疲れ、「パフォーマンスが上がらない」などの場合、むしろこっちの方が厄介です。

仕事の疲れは「脳疲労」になります。
よく「メンタルが疲れている」というのは「脳が疲弊」していると思ってください。

脳疲労を回復させるには、「睡眠」が一番です。

「仕事で疲れて…」という場合は「アクティブレスト」よりも、さっさと「風呂入って寝る」。
これが一番です。

しかし、中には「走るとスッキリする」という人もいるかもしれませんので、一概には言えませんけどね。

「適切な睡眠環境を整える」ことも「疲労回復」につながる、という事です。
睡眠に関する事で、あとおススメするのは、体温が下がった時に、眠くなりますので、「入浴の後に冷水を浴びる」のも有効ですね。

「リカバリージョグ」が向かない疲労②:筋損傷

「アクティブリカバリー」が有効ではない場合もあります。

これは「筋損傷」をしている場合ですね。

例えば、
・怪我をしている
・筋力や可動域が著しく低下するくらい激しい筋疲労が有る
・1日たっても熱を持っているくらいの疲労が有る
などが、当たります。

こういった疲労の場合は走るよりも、「動かさずに休ん」で、「その部位を冷却」してあげるほうがより効果的です。

つまり「水風呂」や「温冷交代浴」が効果的です。
あとは「筋のタンパク合成を促進する食事」、つまり「タンパク質」と「糖質」と「ビタミンB群」が含まれている食事ですね。

そうすると「筋損傷の回復は速く」なり、「炎症を素早く抑える」ことができます。

「水風呂」を活用する場合であれば、「20℃以下」が推奨されていますので、スーパー銭湯などを活用される方は参考までに。

飯食って風呂入って寝ろ!という事です!
マラソン大会後もこれに当たります。

「リカバリージョグ」が向いている疲労

「アクティブリカバリー」つまり「リカバリージョグ」を行ったほうが効果的なケースというのは、「疲労物質や代謝産物が溜まっている状態」、具体的に言うと、「ポイント練習」や「ロング走」を行った後になります。

感覚としては、「特定の筋肉や間接に痛みはない」けど、「身体が張っている」感覚がある場合。
この場合はリカバリージョグをいれて積極的に血流促進を行いましょう。

もちろん「リカバリージョグ」じゃなくて、「水泳」や「自転車」などでも構いませんが、リカバリージョグを行うと、単純に「走行日数を増やす」ことができます。

「走る日数が多い」と毛細血管の数が増え、これも自身のリカバリー能力の向上に繋がります。
つまり「回復力が上がる」と思っていただいて結構です。

「練習の疲労も抜けやす」く、また「自身の回復力を上げる」ことができますので、リカバリージョグができるのであれば、積極的に取り入れた方が良いと考えております。

やり方は、前述した通り、時間は「30分以内」、ペースは、僕は「レ―スペースから1分~1分30秒ほど遅いペース」で走っています。

足にダメージを与えるのではなく、あくまで「血流を促していく」ことが目的です。
なので、できるだけクッションのあるシューズを活用し、足を守りながら汗をかくイメージです。

マラソン大会後などの「日常動作に支障が出るくらいの痛みや筋肉痛」、または「局所的な関節が痛む」場合は、アクティブレストではなく、「パッシブレスト」、完全休養を行いましょう。

しっかり食べて、しっかり温冷交代浴をして、しっかり眠る。
日常に支障が出なくなるまでは、こうやって過ごすようにしましょう。

「リカバリージョグ」のトレーニングポイント

このリカバリージョグで、しっかりと回復させるコツは、「ペースをあげない」ことです。

当然ですが、ペースが上がると、身体にかかる負荷は大きくなります。

しかし、走っていると、どうしても気持ち良くなってしまい、ペースを上げてしまう人も非常に多いです。
また、「ランナー」というのはややこしく、「せっかく走るならちょっとでも速く」、と少しでも速く走ってしまおうとしてしまいます。
こういった性格の方は、リカバリージョグは向きませんね(笑)

なので、「しっかりペースを抑えて走る」ということを必ず心がけるようにしてくださいね。
ペースでいうと、最低でも「レ―スペースよりも1分30秒ほど遅い」くらいでしょうか。
ここは心拍レベルや各々の感覚ですが、体感として「ゆっくり走っているな」という感覚ですね。

終わった後も、「気持ちが良かった」と言えるくらいがちょうどいいですね。
「疲労感が無く終われる」というものを、一つの目安にしましょう。

「アクティブレスト」「パッシブレスト」の選択の目安

ただ、個人の感覚としては、疲れがひどい場合には「完全レスト」が一番良いです。

例えば、「リカバリージョグ」は、走行日数を増やし、走行距離を増加させます。
こうすることで、毛細血管が増え、走ることへの耐性が身体につきますので、「長期的な怪我の予防」、「回復力の向上」に繋がり、「丈夫な身体や回復力のあるランナー」になります。

しかし、短期的にみると、やはり「完全レスト」の方が、回復はします。
なので、先程からお伝えしている、「本当に疲れている」時や、「怪我の手前」の時は、しっかりと「完全レスト」に切り替えるようにしましょう。

「疲労が強いけど、リカバリージョグを…」こういった思考になると、疲労は溜まっていく一方です。

・気分的に「走りたくない」くらい疲労がたまっている時は、リカバリージョグではなく、「しっかり休む」
・気分的に「どちらでもいいな」と感じている時は、「リカバリージョグを取り入れる」

という判断基準がちょうどいいかもしれません。

僕は疲労感が強い場合は、リカバリージョグは中止して、朝に軽いウォーキングをします。
朝に血流促進をしますので、1日しっかり身体を回復させることができます。

リカバリージョグの目的は、第一に「疲労回復」ということを忘れないようにしましょう。

いかがでしょう。
リカバリージョグは、上手く使えば疲労回復が促進され、それだけではなく、長期的みれば、回復力があがり、強い身体を手に入れることができます。

何度も言うように、「疲労の種類」をしっかり把握して、必要な時にリカバリージョグを取り入れるようにしていきましょう。

マラソン大会シーズンが開幕して、ハードな練習やマラソン大会も増えていきます。
より「リカバリーの意識」が大切になっていきますので、うまく活用して、シーズンを上手く過ごしていきましょう!

監修者コメント

高山敦史

皆さん、いかがだったでしょうか?
僕のYouTubeチャンネルでも解説しておりますので、ぜひご覧ください!

本記事のまとめ

まとめ
  • 「リカバリージョグ」は「疲労物質を素早く除去」して、「疲労を回復」する効果的なトレーニングである!
  • 「リカバリージョグ」は
    ・レ―スペースから1分~1分30秒ほど遅いペース(「息があがらない」程度の強度)
    ・30分以内
    ・「ポイント練習」や「ロング走」の翌日に行うべし!
  • 「リカバリージョグ」で大事なのは「ペースを上げない」こと!
  • 「脳の疲労」「筋損傷による疲労」の回復にはリカバリージョグは向かない!
    ・脳の疲労回復法:適切な睡眠環境を整えて、「睡眠をとる」こと!
    ・筋損傷回復法:その部位を冷却して、「動かさずに休む」こと!
  • 「走りたくない」くらい疲労がたまっている時は、しっかり休む!
  • 「疲れ」に問題がなく、身体が張っている時は積極的に「リカバリージョグ」を取り入れよう!

出典

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