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【マラソン大会必須!ランニングエコノミー向上法】ランニングで、重心移動が筋力よりも大切な理由

この記事を監修したのは

高山敦史

 パーソナルトレーナー
インフルエンサー

略歴

某大手スポーツクラブでパーソナルトレーニングの顧客数3年連続1位。
その後、独立。ランナー専門のパーソナルトレーナーとして活動し、【YouTube】タカヤマラソン チャンネルにてランニングメソッドを配信中。チャンネル登録者数9.68万人(2024年6月10日時点)

資格

JATI認定トレーニング指導者

URL

https://takayamarathon.com/profile/

監修者コメント

高山敦史

今回は「重心移動の重要性」がテーマです。

ランニングは、足の筋力はもちろん大切なのですが、「重心を上手く移動させていく」ことが非常に重要。

この重心移動を上手に行うことによって、エネルギーロスを少なく走ることができます。
というより、長距離、特にマラソン大会を走るためには、「いかに無駄なエネルギーを消費しないか」を絶対に意識しないといけません。

今回は、無駄なエネルギー消費を抑えるための、「重心移動」。
これを紹介していきます。

身体の重心の位置は?

そもそも「重心移動」とは?

まず、「人間の重心」はどこにあるのでしょう。

「上半身」の重心は、第7-9胸椎です。
「下半身」の重心は、大体太ももの付け根です。
上半身の重心と下半身の重心の中点、「おへその少し下」が、身体重心になります。

ちなみに、重心位置というのは、低い方が安定し、重心が高いと不安定になります。

この身体重心を、「身体の支持基底面」から外すことによって、身体は自然と前に倒れ、効率よく進むことができます。

身体の支持基底面とは?

ここでまた新しい言葉が出てきました。
「支持基底面」とはなにか?

支持基底面とは、重心を支える面、つまり「体を支えるために床と接している部分をつなげた範囲」を言います。
立っている人の支持基底面は、床に面している足裏の部分を繋げた範囲になります。

この「支持基底面」は、広ければ広いほど身体は安定し、狭いと不安定になります。
足の幅を広げると安定して、足の幅を狭くすると不安定になる、ということです。

高齢の方が、杖を突くと身体が安定するのは、支持基底面が広がって、身体を支える面が広くなるからです。

そして「ランニング」は、「片足ジャンプの連続動作」になります。

つまり支持基底面は、「片足の足裏のみ」となります。
非常に狭い支持基底面です。

そして、「支持基底面が狭い」ということは、「少し」重心の位置を前にずらすだけで、支持基底面から重心がずれて、身体は簡単に前に進んでいきます。

ランニングにおける重心移動について

ランニングで前に進むメカニズムは、
① 支持基底面から重心を外す
② 自然と身体が前に倒れる
③ さらに地面を押すことによって、重心を外す速度を加速させる

この繰り返しによって、身体は前に進んでいきます。

重心の位置が「支持基底面の中に入っている状態」では、いくら地面に力を加えても、身体は前に進みません。
身体を前に進めるには、支持基底面から、重心を外してから地面に力を加えることで、推進力に変わります。

地面に力を加えるのは、「支持基底面から重心が外れるとき」です。
力や筋力が不要というわけではなく、重心移動が大前提であり、重心移動ができて、初めて筋力が活きます。

重心移動には、「身体の前傾」が必要不可欠です。

身体重心の前傾は、
〇骨盤をやや前に前傾(感覚的に5度くらい)
〇足関節の可動域を上げる
〇臀部やハムストリングの柔軟性を高める
〇腸腰筋の筋力を上げる

などが必要になります。

ただ、注意いただきたいのが、前傾というのは「ほんの少し」だけで十分です。

〇顎が上がる
〇腰を反って痛い
〇かかとが浮く
この場合は過度な前傾になっています。

まずは、ハムストリングやふくらはぎ、そして臀部の柔軟性を向上させて、前傾を作りやすい体の状態を作っていきましょう。

「重心移動をさせやすい姿勢」について、下に紹介している動画で詳しく説明しているので、是非併せてご覧ください。

いかがでしょう。
「重心移動」をマスターできれば、自然と楽に速く走れるようになります。
今の時期のオフシーズン、つまり基礎構築期にしっかりマスターしていきましょう。

監修者コメント

高山敦史

皆さん、いかがだったでしょうか?
僕のYouTubeチャンネルでも解説しておりますので、ぜひご覧ください!

本記事のまとめ

まとめ
  • 「身体重心=おへその下」を、「支持基底面」から外すことで、身体は自然と前に倒れ、効率よく進むことができる!
  • ランニングは支持基底面が狭く、少し重心の位置を前にずらすだけで、自然に身体は前に進む!
  • 力や筋力が活きるのは、「重心移動」があってこそ!
  • 重心移動は「ほんの少し」の前傾姿勢で大丈夫!

出典

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