ランナー必見!オーバーワークの対策
監修者コメント
高山敦史
みなさま、こんにちは!
災害クラスの暑さとなっておりますが…
体調崩すことなく走れていますでしょうか。
過酷な環境でも、頑張りすぎてしまうランナーの方をよくお見掛けします。
そこで、本記事ではオーバーワークについて、解説していきます!
練習をする上で注意すること
気温が上がるとどうしても疲労が取れにくくなってきます。
そして、そんな時に気を付けないといけないこととは何でしょうか?
そうです「怪我」です!
せっかく積み上げた練習が怪我により無かったことになってしまう…そんな事は絶対嫌ですよね。
私はお客様に教える際に、「怪我をしないカラダを作ることができれば、コンスタントに練習を積み上げることができる」とよくお伝えしております。
そして怪我の原因の大きな理由の1つとして、オーバーワークが挙げられます。
オーバーワークは、過度に負荷をかけてしまうと発生する可能性が高いです。
しかし、トレーニングの原則に「過負荷の原則」というのがあります。
過負荷の原則とは、ある一定以上の負荷を与えないと成長しないという原則です。
これは、とても大切な原則ですが、成長に必要な負荷以上の負荷がかかってしまうとケガのリスクが高まります。
そのため、成長へ向けて負荷をかけたいが、かけすぎるのは避けたい…そうです。この境界線って凄く難しいのです。
オーバーワークの兆候
怪我をしない程度の負荷の境界線って、判断するの難しいですよね?
そのため、今回はオーバーワークの兆候を3つ紹介していきたいと思います。
兆候だけではなく、後半は予防や対策に関しても触れますので、良かったら参考にしてくださいね!
ちゃんと練習を積み上げる時期だからこそ大切な事です。是非一緒に学んでいきましょう!
① 身体に常に疲労を感じる
まずは身体の観点からのチェックです。どうしても疲労が溜まっている時には、身体にも不調や違和感を感じます。
具体的にいうと…
・全身がダル思い
・常に筋肉痛や筋肉に張りを感じる
・特定の筋肉や関節が痛む
・過去に怪我をしたところが痛む
上記のような症状が出ていることが多いです。
この症状の中から、1つでも当てはまる方もいれば、すべて当てはまる方もいるかもしれません。
僕のお客様の中にも、疲れが溜まった状態で練習を追い込み過ぎると、過去の古傷に違和感を覚える方もいらっしゃいます。
いずれにせよ、疲れが溜まると体は、「やり過ぎだよ!これ以上は耐えられないよ!」と叫び声をあげて訴えかけます。
身体の不調を放置しておくと、いずれ大きな怪我に繋がってしまう可能性がございます。
「いつもと体が違う」と感じたら、身体からのSOSだと思い、ちゃんと耳を傾けましょう。
② 練習が上手くこなせない
兆候の2つめは、普段の練習です。
疲労が溜まっていると普段の練習がいつも通りこなせなくなります。
例えば、ポイント練習をこなせない…。ジョグをしてもフォームがバラバラで思ったフォームで走れない…。
こういった兆候にある方は、間違いなく疲労が体内に蓄積中です。
疲労が蓄積した状態は、筋肉に老廃物が溜まり、硬直するため伸長しにくくなります。
そのため、疲労が溜まると調子の良いときのようなスピードを出すことが出来ない上に、上手に身体を動かせなくなってしまいます。その結果として、フォームがバラバラになり上手く走れないといったことが起きてしまいます。
急ではありますが、皆さんがご存知のアンパンマンに置き換えて話をさせて頂きます(笑)
まさかとは思いますが、アンパンマンを知らない人はいないと思います。僕も大好きです。
アンパンマンは、顔が濡れたり顔が欠けたりすると、力が出なくなってしまいますよね?
そんな状態のアンパンマンに対して、「だめだ!その状態で戦うんだ!負けは許さん!」というアニメだったらどうですか?
間違いなく、力を発揮できずに敵に勝つことは出来ません!※そもそも、そんな根性論色が強いアンパンマンは嫌ですよね…(笑)
皆さんも「筋肉が疲れて力が出ない…」という身体からのSOSの声が聞こえた際には、「もっと働くんだ!」というのではなく、ちゃんと筋肉を休ませてあげることが大切です。
※新しい顔を与えるジャムおじさんのように、自分の体に対していたわりの心を持ちましょう!
③ 日常生活に支障が出る
最後に、日常生活に支障をきたす状態になってくると、相当疲れが溜まっています。
・朝起きることができない
・練習のやる気がでない
・日中ずっと眠い
・仕事から帰ったらすぐに寝落ちしてしまう
上記が日常に支障をきたすような代表的な状態です。
眠気があるという事は身体が休息を求めている状態です。風邪をひいたときに眠れないという事はあまりないですよね?
人間は起きていて活動をしていると、それだけでエネルギーを消費します。眠ると人間の活動は生命維持の最小限に抑えられ、その分、身体の回復に集中できるからです。
そのため、日常に支障をきたす状態の場合は、「一度、身体の回復に集中させて!」と体が訴えているのと同じなんです!
心当たりのある方は、相当疲れが溜まっている可能性が高いので注意してください。
以上の3つがオーバーワークのサインです。
いかがでしょう。当てはまっている方いましたか?
当てはまっている方がいたら見て見ぬふりは絶対にお勧め出来ません!
オーバーワークの兆候を放置してしまうと、怪我という嫌な形で返されてしまいます。
オーバーワークの対処法
このコラムを見てくださっている皆様には、オーバーワークで怪我してほしくないので…
ここからは、オーバーワークの対処法を3つ紹介していきます。
① 5日休む
疲れたら休む。これは「収入よりも支出が多いとお金に困る」くらい当たり前ですよね。
でも、多くのランナーの方は…
・どれくらい休めばいいかわからない
・休むと走力がおちる
という強迫観念に駆られているのではないでしょうか?
諸説ありますが、「スタミナが落ち始めるのは5日経ってから」というデータがあります。
つまり、個人差はあるかもしれませんが、ある程度休んでも走力は落ちない…という事ですね。
そして、5日休むと大抵の疲労は取れます。
僕の事例にはなりますが、僕が5日休んでもまだ疲労が残っていた時は
・フルマラソンの後
・初めて筋トレをしたとき
・スクワットを限界まで行って立てなくなり、小鹿になるまで追い込んだ時
この3つくらいです(笑)
逆に5日休んでも痛みが強かったり、疲労が抜けない場合は、病院で受診する事を検討してもいいかもしれません。
疲れが溜まったら、大人しく休む。当たり前のことですが、これを心がけましょう!
② メンテナンスに時間をかける
「ストレッチや入浴」こういったことに時間を割くことをお勧めします。
僕がお客様に必ず伝えていることは、「練習とメンテナンスは同じくらい時間をかけましょう」ということです。
「30分走ったら30分ストレッチをする」、「1時間走ったら30分入浴して、30分ストレッチ」というイメージですね。
走るだけが練習じゃありません。メンテナンスも立派な練習ですからね。
メンテナンスに時間を使える方は怪我もしにくく、練習でベストパフォーマンスをだせる方も多い印象です。
ある日の会話にて…
お客様:「毎日ストレッチしてます!」
僕:「素晴らしいです!毎日どれくらいストレッチに時間をとってますか?」
お客様:「3分です」
僕:「苦笑…。」
練習にもメンテナンスにも熱心という方との噓みたいで本当の会話です(笑)
”3分のストレッチは、メンテナンスではありません!!”
3分でどうにかできるのはウルトラマンかカップラーメンだけですね。もちろんやらないよりはいいですが(笑)
走った時間と同じだけケアをする。これを一つの目安にしてみてくださいね。
③ 睡眠と入浴
睡眠を疎かにすると間違いなく疲労は回復しません。理想は8時間睡眠と言われていますね。
眠っている間に「成長ホルモン=筋肉の成長や回復を促すホルモン」が出ます。
つまり、睡眠中に筋肉の修復や回復が行われているわけです。
ストレッチをして休んだから良し!じゃあ、夜更かしをして睡眠4時間!って、これは完全に本末転倒ですよね。
大谷翔平選手は睡眠時間を10時間とることを、義務にしているといわれています。
それくらい睡眠時間は大事ということ。
そして質にもこだわりましょう。質の良い睡眠には下記をお勧めします。
・寝る3時間前からは食べない
・過度な飲酒はしない
・寝る1時間前に入浴を済ませる。
・シャワーだけではなくちゃんと湯船につかる
・スマホやパソコンは寝る1時間前に終了
・ストレッチをしてリラックスをする
睡眠時間+上記のことを心がけると、疲労の回復具合は変わってきます。
こういう下記のような質問を受けることがよくあります。
Q「全部やっていると時間がない。ストレッチや入浴や睡眠どれを優先すべき?」
このよくある質問の答えは「何より睡眠」というのが回答です。
それだけ睡眠というのは、人間の回復には必要なことです。
そして、ストレッチは全身行うのが一番いいとされていますが、時間がない時には一番疲れている部位を優先的に行うようにしましょう。
以上がオーバーワークの対処法についてになります。如何だったでしょうか?
これから暑さがもっと本格化していきます。
そのためにも、オーバーワークを見逃さない身体からのサインをキャッチすること。
そして、疲労を回復させる方法を参考にして、実践してみてくださいね!
これを知っておくことで、ケガのリスクを減らすことができます。
自分の身体のSOSを、見逃したり見て見ぬふりしないようにしましょう!
監修者コメント
高山敦史
皆さん、いかがだったでしょうか?
僕のYouTubeチャンネルでも解説しておりますので、ぜひご覧ください!
本記事のまとめ
- トレーニングにおいて、適度な負荷をかけることは成長する上で大切だがオーバーワーク(負荷のかけすぎ)には注意が必要
- オーバーワークの兆候は、①身体に常に疲労を感じる、②練習が上手くこなせない、③日常生活に支障が出る
- オーバーワークの対処法は、①5日休む、②メンテナンスに時間を割く、③睡眠と入浴
出典
- 【YouTube】タカヤマラソンチャンネル 【知らないと危険】オーバーワーク(走り過ぎ)の特徴3選 より