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ランナー必見!月間走行距離を伸ばすメリットとは?

この記事を監修したのは

高山敦史

 パーソナルトレーナー
インフルエンサー

略歴

某大手スポーツクラブでパーソナルトレーニングの顧客数3年連続1位。
その後、独立。ランナー専門のパーソナルトレーナーとして活動し、【YouTube】タカヤマラソン チャンネルにてランニングメソッドを配信中。チャンネル登録者数8.56万人(2023年10月25日時点)

資格

JATI認定トレーニング指導者

URL

https://takayamarathon.com/profile/

監修者コメント

高山敦史

走っている皆様なら切っても切り離せない言葉『月間走行距離』。
月間走行距離は多い方がいいのか、少ない方がいいのか。
一度ではなく、何度も考えたことがあるのではないかと思います。
それくらいランナーにとって走行距離とは切っても切りはなせない。
そんなワードですね。
今回は月間走行距離を伸ばすことのメリットとその注意点について解説をしていきますね。

月間走行距離を伸ばすことについて

今回は月間走行距離を伸ばすことについて大切な2点をお伝えします。

①月間走行距離を伸ばすことで得られるメリット。
②距離を伸ばすときに注意するポイント。

ランナーの皆さんはレースに向けて距離を伸ばしていきたい気持ちがあると思うので、ここはしっかり学んでいきましょう!

月間走行距離を伸ばすことで得られるメリット

まずは走行距離を伸ばすことのメリットについてお伝えいたします。

メリット①:疲労回復の向上

一つに絞れませんが、まず疲労回復の向上が挙げられます。

ランナーの中には脚や手を見ると、血管がはっきりと浮き出ている方をよくお見かけします。
中には「血管フェチ」という方もいらっしゃるかと思います。

そもそも血管が浮き出るにはいくつか理由があります。
①運動をすることにより血流が良くなる
②皮下脂肪が減り血管が見えやすくなる

上記のように運動をすると血管が見えやすくなるわけです。

そして、走行距離が増えると、体の中にある毛細血管の数が増えていきます。
毛細血管は読んで字のごとく、髪の毛ほどの細さの血管です。

エリートランナーの方や、走行距離の多いランナーの足や腕に細かい血管が見えるのは、運動頻度が高く、毛細血管が目に見えるほど多くなっているという事です。
もちろん目視で確認できる以外にも数は増えているので、目で見て確認できる方は相当でしょう。

血管の数が多いということは、それだけ栄養や酸素が全身隅々まで行き当たりやすくなります。
つまり、エネルギーの循環もよくなり、疲労も回復しやすくなります。

メリット②:パフォーマンスの向上

次に挙げられるメリットがパフォーマンスの向上です。

ここで大切なのはミトコンドリアの存在です。
このミトコンドリアを簡単に説明すると、体内にあるエネルギーを生産する器官です。
運動量が増えると、ミトコンドリアが成長し、効率よくエネルギーが生み出されます。

効率よくエネルギーが生産されるということは、マラソンのような長時間動き続ける競技においてはとても大事なことです。パフォーマンスアップの観点から見ても非常に重要ですよね。

走行距離を増やすと、体内の血管や細胞にこういったメリットがうまれ、パフォーマンスの向上に繋がるということです。

例えば…
前日にロングを走っても翌日にはケロッとしているあの人。
レースが続いても、いつもケロッとしているあの人。
フルマラソンを走った翌日、ケロッとして朝ランをしているあの人。

どうでしょう。皆さんの周りにもこういった方はいらっしゃいますでしょうか。
距離をたくさん走っている方ほど、こういった傾向にあるのはこういう体の変化があるからですね。

メリット③:筋肉・腱・靱帯などが強化される

最後に、走行距離を順調に伸ばすと、筋肉・腱・靱帯などが強化されるメリットが挙げられます。

ランニングは、片足接地を繰り返す動作、いわゆる連続ジャンプを繰り返す競技です。
連続ジャンプを繰り返すので、当然筋力や靱帯などが強化されていくのは想像できます。

筋肉・腱・靱帯が強化されていくと、スピードを出すときに少ないエネルギーで効率的に走れたり故障のリスクを減らすことができます。

以上の3つになります。
こうみると走行距離を増やすことは、皆様にとって、メリットが多いことが分かります。

距離を伸ばすときに注意するポイント

走行距離をただ伸ばすのではなく、「順調に正しく」伸ばす必要があります。

例えば、先ほどお伝えした筋肉や腱が強化されるという話ですが、逆に壊してしまうリスクもあります。
怪我の原因の多くは、オーバーワークとランニングフォームです。

例えば…
・月間100キロのランナーがいきなり月間1000キロ走ったら
・正しくないランニングフォームのまま距離を積み重ねたら
間違いなく故障をしてしまうでしょう。

普段の10倍の距離を走るのはかなりのオーバーワークですし、正しくないフォームのまま走行すると身体へのダメージは蓄積していきます。

こういったところを考えずに「走行距離を伸ばせばいいことだらけ!」と思い、走行距離を伸ばそうとすると、距離を伸ばすどころか、怪我をしてしまい、走行距離を落としてしまいます。

そのため、今からは正しい走行距離の伸ばし方をお伝えしていきます。

正しい走行距離の伸ばし方①:週に5-10%ずつ伸ばしていく

まず1つ目は、週に5-10%ずつ走行距離を伸ばしていくことです。

基本的に距離は月ではなく、週に換算するのがいいと思います。
多くの方が月曜から日曜日を1つのサイクルにしているかと思いますので、月間よりも週間で考えることが自然ではないかと思います。

そして「1週間で5-10%ずつ伸ばしていく」ということは、つまり「急激に伸ばすことはよくない」というメッセージにもなります。
さきほどもお伝えした通り、急激な走行距離の増加はオーバーワークを招きます。

もしかしたら1週間に5%というのは少なく感じるかもしれませんが、例えば、1週に50キロ、つまり4週で200キロの方がいたとします。

1週目を5%増やして52.5キロ
2週目には55.1キロ
3週目には57.8キロ
4週目には60.7キロ

4週間で見ると21キロほどの距離の増加になっています。
これよりも伸ばしたい場合でも10%ほどの増加にとどめておきましょう。

急激な増加は、オーバーワークを招いてしまうのは先ほどもお話しましたね。

秋のレース前に怪我をする人は、レース前に慌てて30キロ走などをしてしまうことも1つの原因です。
夏にしっかりと走っておかないといけないのは、こういう理由からもあります。
距離を増やすときは一気にドカンと増やすのではなく、計画的に増やしていきましょう。

この時に、「ポイント練習の距離と、日々のジョグの距離、どちらを伸ばすのがいいか?」という質問をよくうかがいます。

その場合は、基本はバランスよく伸ばすことをお勧めします。

もし、1週間単位でコントロールすることがむずかしければ、1週目2週目はジョグの距離を伸ばしたら、3週目4週目はポイント練習を伸ばす、というように、4週のトータルで見るというやり方をお勧めします。

場合によっては、シーズンオフはジョギングのような基礎練習が大事な時期ですし、レースが近づいてくると、ポイント練習の重要度は増えてきます。
その場合の考え方として、その時により重要なものをメインに増やしたり減らしたりする、という考えも持っておきましょう。

正しい走行距離の伸ばし方②:トレーニング後のメンテナンスの徹底

そしてもうひとつは、トレーニング後のメンテナンスを徹底することです。

疲労が残りやすい人は、
①ストレッチやセルフマッサージなどのメンテナンス不足。
②栄養不足によるリカバリー遅れ。

こういったことが原因になります。

走って強化した後には、回復作業になるメンテナンスや食事は、欠かすことはできないということです。

僕の場合、練習終わりのストレッチ、プロテインやアミノ酸の補給は欠かさないのはもちろんですが、時間がある時は銭湯で温冷交代浴を行います。

日々のメンテナンスはもちろん、じっくりと疲労を回復する時間というのもまた大切ですね。
みなさんはそういった時間は取っておりますでしょうか?
疲労の回復が追い付いていない方は、日々のメンテナンスを充実させましょう。

正しい走行距離の伸ばし方③:ランニングフォームを見つめなおす

そしてランニングフォームを見つめなおすことも、正しく走行距離を「伸ばしていく方法」の1つです。

一般の方でも、間違った姿勢が腰痛や肩コリを引き起こすのと同様に、よくないランニングフォームだと、怪我に繋がるのがランナーです。

自分のランニングフォームを修正し、ランニングエコノミーを上げていく。
これも正しく走行距離を向上させるためには大事なことと言えますね。

走行距離を伸ばすためにも、自分のランニングフォーム改善も心がけましょう。

いかがでしょう。
走行距離がすべてではないですが、上手く走行距離を伸ばすことによって、皆様の走力は向上していくでしょう。
ただし、身体と相談しながらはもちろん、走行距離を増やしてランニングに時間を使いすぎて、家族のみなさまに反感をかわないようにしてくださいね(笑)

市民ランナーの方であれば、まずは月間200キロを目標にしてみるのもいいかもしれませんね。
もちろん無理なく計画的に行いましょう!

監修者コメント

高山敦史

皆さん、いかがだったでしょうか?
僕のYouTubeチャンネルでも解説しておりますので、ぜひご覧ください!

本記事のまとめ

まとめ
  • 月間走行距離を伸ばすことで、疲労回復やパフォーマンスが向上し、筋肉・腱・靱帯などが強化される
  • 月間走行距離は、フォームを見直しながら少しずつ伸ばすこと、トレーニング後のメンテナンスが重要

出典

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