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年齢を重ねるから強くなる?40歳以上のランナーが結果を出せる理由

この記事を監修したのは

高山敦史

 パーソナルトレーナー
インフルエンサー

略歴

某大手スポーツクラブでパーソナルトレーニングの顧客数3年連続1位。
その後、独立。ランナー専門のパーソナルトレーナーとして活動し、【YouTube】タカヤマラソン チャンネルにてランニングメソッドを配信中。チャンネル登録者数9.08万人(2024年1月22日時点)

資格

JATI認定トレーニング指導者

URL

https://takayamarathon.com/profile/

監修者コメント

高山敦史

今回は「40歳以上のランナーが自己ベストを更新するには」がテーマです。

今回のテーマは、市民ランナーの皆様とは切っても切り離せないテーマ。

「できるだけ自己ベストを更新したい」
「年を重ねても速くなりたい」

こう考えている市民ランナーの方は多いはずです。
なので、今回はそんな皆様に向けてのコラムです。

僕もできるだけ長く走り続け、自己ベストを更新し続けたい。
コラムや動画を見てくださっている皆様にも、できるだけ長くランニングを続けてほしい。
そう考えています。

ランニングをいつまでも楽しむためにも、ぜひ一緒に学んでいきましょう!

年齢とマラソンタイム

まず、こちらのデータをご覧ください。

こちらは2018年と2019年の東京マラソンの、日本人男女の全記録のデータから収集したものです。

まずサブ3の割合とサブ2.5の割合を見てください。
エリートランナーといわれる上位のランナーの割合は、明らかに20~30代に多いことがわかります。

これを見ると「やっぱり年齢には勝てないか…」と、悲観してしまいそうです。

しかし、こちらをご覧ください。

これをみると男性は20代から40代の平均タイムはほぼ一緒です。
そして、50代でも平均タイムは、20代の平均から約10分しか変わりません。

女性に至っては20代よりも30~50代の方が平均タイムは速くなっています。

皆さまはこれを見てどう思いましたか?
もちろん20代はマラソンの競技人口自体が少ない、ということもデータに反映しているでしょう。

ただ、僕が感じたのは、市民ランナーというのは、「年齢を重ねれば重ねるほど強くなる」という事ではないでしょうか。

もちろん、いろんな解釈があってもいいと思います。

色々な要素があるとはいえ、平均値は20代も50代も変わらない。
むしろ性別によっては、平均タイムは上がっているという事実があります。

年齢には逆らえない我々にとって、このデータというのは非常に嬉しく、励みになりますね。

年齢と体力

なぜ年を重ねてもフルマラソンは結果を出すことができるのか?

老化というのは抗えなく、「20歳前後をピークに体力はどんどん低下していく」と言っている方も少なくありません。

こちらのデータをご覧ください。

年齢別の20mシャトルランの記録のグラフです。

男女ともに10代後半がピークで、そこから下降傾向にあります。

高校生以降は運動をする機会が極端に少なくなる、という事もあるかとは思います。

まあ、若い20代でも、運動をしなかったら体力は自然と落ちていく、という事ですよね。
瞬発力や筋力のデータを見ても、同様の結果になります。

マラソンに大切なもの

でも、なぜかフルマラソンになると、40~50代でも速い人はたくさんいらっしゃいます。

この理由、僕の解釈をお話したいと思います。

マラソンという種目は、「経験」と「思考」が非常に重要な競技だからではないでしょうか。

「経験」というのはスポーツに限らず、お仕事でも非常に重要です。
マラソンはその「経験」がとても大事です。

「センスがいい」という言葉はスポーツの場面で聞いたりしますが、「マラソンはセンスよりも経験が大切」とよく思います。

練習会でも、こういった傾向はよく見られ、ドリルや簡単な動きづくりをする際、「手と足が一緒になったり」、「全くできなかったり」する人が、「速いランナー」だったりします。
もちろん、そうじゃない方もいらっしゃいます。

つまり「どんくさくても、フルマラソンは速く走れる」という事ですね。
「センスがある人よりも、継続して経験を順調に積める人の方が、長く結果を出すことができる」ということ事かなと考えています。

そして近年はスポーツ科学や技術、知識を取り入れやすくなったこともあり、トップアスリートの平均寿命も延びています。

それは我々市民ランナーにも言える事です。
これからも確実に選手寿命は延びていくでしょう。

市民ランナーの未来は明るい、と言えるでしょう。

練習を継続するためのポイント

そして順調に練習を継続していく上で、大切なことは「怪我をしないこと」です。

怪我をすると練習ができなくなったり、練習の質が落ちたりします。

年を重ねていくと、1つ1つの「練習の意味づけ」がとても大切です。

一般的に、年齢を重ねていくと、怪我のリスクが上がり、そして怪我からの回復も遅くなります。

理由は様々で
・筋肉や靱帯などの組織の変化
・代謝の低下による栄養素の供給の低下
・免疫の低下
・骨密度の低下
など、があげられます。

これらの原因により怪我は発症しやすく、また怪我からの復帰にも時間がかかるのは事実です。

そして、怪我をして運動できない期間が続くと、さらに筋力や柔軟性が低下します。
そうすると、「走力が上がらない」「走力が低下する」ことになります

なので、これは40歳以上のランナーだけではなく、全ランナーに言える事ですが、どれだけ怪我をせずに練習を継続できるかが大事です。
年齢を重ねるとその重要度は更に増してくると言えるでしょう。

練習を点ではなく、線にしていく事が重要です。

そのために、大切なポイントお伝えします。

トレーニング量

まずは、「トレーニングは腹8分目」にする。

追い込み過ぎない、という事ですね。
毎回練習をオールアウトするようなトレーニングをすると、身体への負荷が強すぎて、怪我のリスクが上がってしまいます。

ハードすぎる練習は、翌日の疲労蓄積の原因にもなり、練習を繋げられない人も多いです。
なので、「できるかできないか」という練習ではなく、「キツイけどちゃんとやり切れる」くらいの強度の練習を心掛けましょう。

大切なのは、1回の追い込む練習ではなく、継続したトレーニングです。

普段一人で練習されている方は、「追い込めない」という悩みを持ってる方も多いでしょう。

それでいいのです。
大切なことは追い込むのではなく、継続してできる腹8分目のトレーニングですから。

ストレッチ

また、ストレッチも非常に重要です。

しっかりとストレッチを行えば、柔軟性もちゃんと高めることができます。

日々のトレーニングの質は日々のメンテナンスで決まります。

サウナや温冷交代浴も、疲労回復には非常におススメです。
週に1回だけでも活用してください。
トップアスリートでもサウナを活用している方は非常に多いです。

栄養面

そして栄養面も大切です。

身体を作る栄養素の摂取も非常に重要です。

年を重ねると、代謝機能が低下するので、身体全体への栄養素の供給も低下してしまいます。
なおさらバランスよく、しっかり食事を摂取する必要がありますね。

レーニング後に不足しがちなエネルギー源、3大栄養素が何より大切です。

それ以外にも、ランナーに不足しがちな鉄分やナトリウムやカルシウム、炎症を抑えるビタミンD等の摂取も、怪我の予防にも非常に重要です。

また、予防だけではなく、怪我をしてしまった時も非常に重要です。

受傷すると、エネルギー消費量が、15-50%増加するといわれています。
また怪我と炎症はつきものなので、抗炎症作用のビタミンDの摂取も大切です。

「怪我をしたら食欲が増す」と言われますが、怪我を治すためにエネルギー消費量が上がりますから、当然といえば当然です。
ここは食欲に素直に従った方が良さそうですね。

そして、
・不足しているビタミンやミネラルを補う
・受傷してしまい、食べて直したいけどカロリーが気になる
そういった方はサプリメントを有効活用するようにしてくださいね。

如何でしょうか。
僕自身は、今36歳です。
40代、50代のランナーの方々の活躍をみると、すごく励みになりますし、自分自身も負けられないな、という気持ちにさせてくれます。

ですので、そういった皆さまは「ランナー会の希望」と僕は勝手に思っております。

これからも怪我無く練習を継続できるよう、練習メニューやストレッチなどのケア、栄養面を意識して、ランニングに向き合っていただければと思います。

監修者コメント

高山敦史

皆さん、いかがだったでしょうか?
僕のYouTubeチャンネルでも解説しておりますので、ぜひご覧ください!

本記事のまとめ

まとめ
  • 市民ランナーは「年齢を重ねれば重ねるほど強くなる」
  • 年齢とともに体力低下は避けられない
  • マラソンは「経験」と「思考」が非常に大切
  • 練習継続のカギは「怪我をしないこと」
    怪我をしないポイント ①トレーニングは腹8分目 ②しっかりストレッチをする ③栄養素をバランス良く摂取
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