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【マラソン大会攻略法】マラソン大会前にやってはいけない事 3選!

この記事を監修したのは

高山敦史

 パーソナルトレーナー
インフルエンサー

略歴

某大手スポーツクラブでパーソナルトレーニングの顧客数3年連続1位。
その後、独立。ランナー専門のパーソナルトレーナーとして活動し、【YouTube】タカヤマラソン チャンネルにてランニングメソッドを配信中。チャンネル登録者数9.35万人(2024年3月12日時点)

資格

JATI認定トレーニング指導者

URL

https://takayamarathon.com/profile/

監修者コメント

高山敦史

今回は「マラソン大会前日にやってはいけないこと」がテーマです。

さて、シーズン後半もいよいよ佳境です。
「勝負レースがこれから」という方も多いでしょう。
東京マラソンや名古屋とBIGレースが続きますからね。

そんな中で、今回は「マラソン大会前にやってはいけないこと」を紹介していきたいと思います。

調整やピーキング、テーパリングといった観点ですが、この方法をミスすると、「走り出しから身体が重い」という状態になってしまいます。

マラソン大会というのは、これまでの練習の発表会のようなものです。
ここで練習の成果を出し切り、過去の自分を超えたいわけです。

それが、調整のミスで今までの練習の成果を出せないというのは、絶対に避けたいです。

「それも実力。」という意見もありますが…。

みなさんが大会でベストパフォーマンスを出せるためにも、ぜひ一緒に学んでいきましょう!

マラソン大会前に気をつける点は?

まず、マラソン大会前といっても色々な観点があると思います。
2週間前や1週間前、前日と色々なマラソン大会「前」があります。

今回は「マラソン大会2週間前から前日」ここに焦点を当てていきます。

項目も様々です。
①練習
②生活面
③睡眠

この項目を一つ一つ見ていきましょう。

①練習編

まず練習編です。

練習でやってはいけないことは、強度を落とし過ぎることです。

マラソン大会が近づくと、練習の量をセーブして、疲労を抜いてマラソン大会に備える方も多いと思います。

これ自体間違いではありませんし、疲労を抜かないとマラソン大会でベストパフォーマンスを出すことは難しくなります。
なので、ある程度練習量は減らしていくことになるでしょう。

ただし、練習の強度を落とし過ぎると、身体にキレがなくなり、走れなくなるという現象に陥ります。

これは感覚的なものですが、経験したことがある方も多いと思います。
2、3日走らないと、確かに体は軽いけど、うまくかみ合わない感覚です。

これを僕は「走り方を忘れる」と言っています。

これは、陸上だけでなくスポーツシーンでよくあることです。

特に技術面が必要なスポーツでは、「1日競技から離れると、感覚を忘れる」と言われます。
プロの調理士が、「1日包丁を持たないと、感覚が鈍る」というのと一緒と僕は考えています。

ランニングの技術面は、球技などに比べると必要性は低いかもしれませんが、フォームや身体の使い方、いわば「走技術」というのも非常に大切です。

走る期間が空くと、この走技術が落ちてしまうということですね。
つまり、マラソン大会前だからと言って、1週間一切走らないと、走技術が落ちてしまいます。

じゃあ、「練習の強度はどのように調整するのか?」

それは頻度と強度は落とさずに、走行距離を落とします。

週5回で週間50km走っている方なら、週5回で30km前後に距離を落とします。

疲労のたまり具合によって、もう少し落としてもいいかもしれませんが、基本はこれくらいです。
頻度を落とさなければ、走技術が落ちることはありません。

高強度の練習も通常通り行いますが、走行距離をぐっと落として取り組みましょう。

走らないデメリットはもう一つ、身体が副交感神経優位になってしまいます。

つまりリラックスする神経が優位になってしまい、運動モードではなくなってしまいます。
休み過ぎると身体を動かしたくなくなりますよね。

休むことは大切ですが、マラソン大会に向けて、ある程度身体の神経を高ぶらせる必要がありますので、休み過ぎると交感神経へのスイッチが入らなくなることも一つの理由です。

もちろん、疲労を抜くことも非常に重要です。

なので、基本は頻度を保ちながら、走行距離を落として調整することですね。

練習だけで疲労抜きをするのではなく、この後の項目をしっかり併用しながら、日常生活で疲労を抜いていくことも大切です。

練習面で大切なのは、マラソン大会前だからと言って休みを入れ過ぎないことです。

②生活面

次に生活面、つまり食事です。

食事でやってはいけないことは、マラソン大会前日や当日のドカ食いです。

皆様が一度は聞いたことがあり、そして実施したことがあるカーボローディングという方法があります。
マラソン大会数日前から糖質の量を増やし、体内の糖質の貯蔵量を高めていく、というやり方です。

僕自身もカーボローディングは行いますし、ほとんどの方はカーボをたくさん摂っているでしょう。
これ自体は間違いありませんし、積極的に行ってほしいです。

しかし、摂取した糖質が運動で使用されるのは、摂取してから20時間後といわれています。

つまり午前9時開始のレースに、当日の午前6時に糖質を摂取しても、それはエネルギーとして使用されないのですね。
むしろ消化吸収に無駄なエネルギーを使ってしまいます。

消化吸収のためには、血液を胃や小腸に集中させます。
しかし、運動、つまりマラソン大会中は筋肉に血液は集中します。
そうなると、直前に摂取したものが上手く消化されず、マラソン大会中の腹痛を引き起こしてしまいます。

僕自身も経験があり、こういった知識がないときにマラソン大会前にたくさん食べてしまい、マラソン大会中に腹痛になってしまったことがあります。

なので、しっかり食べるのはマラソン大会の前日までです。
朝にマラソン大会があると考えると、前日の午後6時には夕食を食べ終えておきたいものです。

じゃあ、「マラソン大会当日は何も食べない方がいいのか?」と言うと、そういうわけではなく、食べることで交感神経が刺激され、身体にスイッチが入ります。
たくさん食べる必要はありませんので、おにぎりやバナナを1-2個程度で十分でしょう。

しかし、これに当てはまらない人もたくさんいらっしゃいます。
僕のチームメンバーにも、「朝ごはんを食べないとお腹が減ってとてもじゃないけど走れない!」という方が結構いらっしゃいます。

もともと朝ごはんをたくさん食べる習慣がある方や、「朝ごはんをたくさん食べたから安心!」という精神面の安定効果もありそうです。

なので、理論上はたくさん食べる必要はありませんが、「食べないと不安である」「お腹が減って走れない」という方は、ご自身の経験に基づいて朝ごはんを食べる方がいいと思います。

この精神面の安定というのは、時に「理論よりも重要」と僕は考えています(笑)
食べて安心してレースに挑むことも、あり得るということです。

カーボローディングのやり方

カーボローディングの方法は、いたってシンプルです。

マラソン大会3日前から行う

マラソン大会3日前くらいから糖質を多めに摂取することを心がけましょう。
この時にやってはいけないことは、脂質やタンパク質を多めに摂取することです。
脂質やタンパク質、さらに言うと食物繊維は内臓に長くとどまり、満腹感を高めてしまいます。
つまり、糖質をとる前にお腹がいっぱいになるので、糖質をたくさん摂取できなくなります。

マラソン大会3日前から、糖質をメインの食事に切り替えます。
1回の食事でたくさん摂れなければ、間食を入れるなどしてこまめに摂取していくことをお勧めします。
1食あたりの摂取量は、体感として「満腹よりも少し余裕がある」という食事を心がけましょう。

チョコレートは脂質が高いので、マラソン大会が終わってからですね…。
残念…。

その他、おススメポイント

個人的には、1週間前からカフェイン断ちを行います。
そして脂質やコンビニ食を避けることをお勧めします。
特にコンビニ食は成分を見ていただくとわかりますが、色々な食品添加物がふんだんに使われており、身体に炎症反応を起こします。
つまり「回復が遅れる」ということです。
便利なコンビニなので、日常で一切使うなとは言いませんが、マラソン大会前は控えるようにしましょう。

③睡眠

その他項目で大切なことは、睡眠です。

睡眠の不足はデメリットが多すぎます。
それは日常生活や仕事面、そしてスポーツシーンというあらゆる場面で実証されています。

マラソン大会1週間前は7-8時間の睡眠時間は確保したいところです。

そのためには入浴も非常に重要です。
入浴から1時間後に体温が下がりますので、その時に一気に眠気が来ます。
つまり睡眠の質の向上につながりますので、マラソン大会前はしっかりお風呂に入りましょう。

ただし、マラソン大会前日にあまりに長すぎる、例えば、2-3時間の長い入浴は、力が抜けてしまいますので、前日はほどほどにしておきましょう。

同様の理由で、マラソン大会前日のマッサージやストレッチも適度で済ませておく方が良いです。

いかがでしょう。
「項目が多すぎて何から行えばいいのか」という方に関しては、マラソン大会1-2週間前は、特に健康な生活を意識しましょう。

一番大切なことは、自信をもってマラソン大会に挑むことです。

そのための練習をしっかり積み上げること、調整期間はその積み上げをしっかりレースで発揮するための期間です。
なので、リラックスして楽しんでレースまで過ごしてください。

笑顔でマラソン大会当日を迎えることが何より大切です。
調整という、1年でそうそうない期間を十分に楽しんでくださいね。

監修者コメント

高山敦史

皆さん、いかがだったでしょうか?
僕のYouTubeチャンネルでも解説しておりますので、ぜひご覧ください!

本記事のまとめ

まとめ
  • マラソン大会前は ①練習 ②生活面 ③睡眠 に注意しよう
  • ①マラソン大会前の練習は、強度を落としすぎないよう、走行距離で強度を調整しよう
  • ②マラソン大会前日や当日のドカ食いはダメ!カーボローディングで体内の糖質の貯蔵量を増やそう
  • ③マラソン大会1週間前から7-8時間の睡眠時間を確保しよう

出典

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