【マラソン大会のパフォーマンスアップ!】なぜランニングはお尻を使うべきなのか
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高山敦史
パーソナルトレーナー
インフルエンサー
略歴
某大手スポーツクラブでパーソナルトレーニングの顧客数3年連続1位。
その後、独立。ランナー専門のパーソナルトレーナーとして活動し、【YouTube】タカヤマラソン チャンネルにてランニングメソッドを配信中。チャンネル登録者数10万人(2024年10月28日時点)
資格
JATI認定トレーニング指導者
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監修者コメント
高山敦史
今回は「お尻を鍛えることの重要性」がテーマです。
「ランニングはお尻を使って走れ!」
と言うのは、耳にタコができるくらい聞いたのではないでしょうか。
僕も、動画では何度も言っていますし、他のランニングコーチが言っている動画なんかも沢山ありますよね。
では、
「なぜお尻を使った方が良いのか?」
「ランニングのどの場面でお尻を使うのか?」
こういった事を考えたことはありますでしょうか。
今回は「お尻を使う」から一歩踏み込んだ所を解説していきます。
お尻を「使う」だけで終わらせない事によって、より、ランニングの身体の「使い方の意識」が変わると思います。
理由は一つではないので、順番に解説していきましょう!
お尻を鍛える理由①:前方への推進力の向上
「推進力」の大部分は、「地面に力を加えたときに返ってくる力」、つまり「地面反力」で決まります。
言い換えると、「どれだけ力を地面に伝えられるか」です。
この「地面への力」は、浮いた足を地面に置く動作で決まります。
この時の股関節の動作を、「股関節の伸展」と言います。
この「伸展動作」を行っているのが、「ハムストリングや大殿筋」、つまり、「裏ももとお尻」の筋肉です。
「裏ももとお尻」の筋肉が、ランニングにおいて、「アクセル」になる筋肉といわれるのは、こういった理由からです。
「お尻の筋肉」の力は、接地をして、「地面に力を加える」時に最大出力になります。
タイミングよく力を加えることが、推進力の向上に繋がるのですが、「臀部の筋力が強ければ強いほど、地面に強い力を加えられる」のは、容易に想像できます。
シンプルにお尻のトレーニングを行うことは、「筋力の向上」に繋がり、それが「推進力の向上」に繋がるというわけです。
お尻を鍛える理由②:ランニングエコノミーの向上
「ランニングエコノミー」は、「走の経済性」といわれ、向上すると、前に推進力が向上するだけではなく、楽に身体を使うことができます。
「臀部」を鍛えることにより、この「走の経済性」は向上していきます。
例えば、お尻の外側についている中殿筋は、接地をしたときに、骨盤が左右にぶれずに、保持する役割をしています。
逆に中殿筋が弱体化していると、接地時に、体幹や骨盤の位置を上手く保つことができません。
すると、身体が左右にぶれてしまい、安定感のある走りができなくなります。
身体を安定させるために、膝や足首、腰を使うなど、色々な場所でバランスをとろうとするため、無駄にエネルギーを消費し、「ランニングエコノミーの低下」に繋がります。
お尻の一部である、中殿筋を鍛えることは、「骨盤の安定」に繋がり、骨盤の安定は、「走行中のぶれ」をなくせるので、「走の経済性」は向上し、疲れない走りに繋がります。
「疲れない走り」は、マラソンや長距離を走る中では、スピードを出す以上に重要といっても過言ではありません。
長時間の競技であるマラソンでは、特に「ランニングエコノミー」は重要です。
そういった観点で見ても、お尻のトレーニングは、非常に重要といえるでしょう。
お尻を鍛える理由③:怪我の予防
お尻を鍛えることで、「股関節の働き」がより促進されます。
「股関節が働く」と、膝や腰などの「関節負担が減り」、「怪我の予防」に繋がります。
ただし、股関節を「たくさん」使うと、当然負担は大きくなり、股関節周りの「怪我」にも繋がります。
お尻を使えるようになると同時に、より耐久力をつけるための「筋力トレーニング」や、股関節周りのメンテナンスに繋がる「ストレッチ」も、非常に重要なので取り入れるべきでしょう。
お尻を鍛える理由④:スタイルアップ
男性も女性も、臀部の筋肉が発達していると、「スタイルアップ」に繋がります。
例えば、スクワットで重たいウエイトを持ち上げたりすると、下半身が太くなったり、自分の理想よりもお尻が大きくなったりしますが、基本的には、そこまで筋力を使うトレーニングではなく、あくまで「お尻を使う意識付け」となります。
また、お尻と併せてウエスト回りの筋肉も使いますので、「ウエストシェイプ」にも繋がります。
トレーニングへの取り入れ方
いかがでしょう。
「お尻を鍛えることのメリット」は、これ以外にもたくさんあり、補助的にトレーニングを入れることによって、ランニングを「より効率的」に行うことができるでしょう。
お尻のトレーニングへの取り入れ方は、例えば、
・ウォーミングアップに取り入れる
・週に2-3回ほどの補強運動として取り入れる
など、で導入してみましょう。
注意していただきたいのは、あくまで「補助的なトレーング」という事を忘れないようにしましょう。
つまり、ランニングに支障をきたすくらいにはしてはいけません。
オフシーズンであれば、強化の一環として、筋肉痛を残すくらいでもいいかもしれませんが、今の時期のような、マラソン大会シーズン中というのは、「ランニング」のトレーニングが非常に重要です。
「ランニング」のトレーニングに影響を与えないように、強度を調整しながら行うようにしましょう。
上手く導入すれば、先ほどお伝えしたような効果を望めますので、皆さまのトレーニングのルーティンにぜひ入れてみてくださいね!
簡単なお尻の筋肉を鍛える方法も実演紹介してますので、ぜひ下よりご覧ください!
監修者コメント
高山敦史
皆さん、いかがだったでしょうか?
僕のYouTubeチャンネルでも解説しておりますので、ぜひご覧ください!
本記事のまとめ
- お尻の筋肉を鍛えるメリット①:足から地面に伝える力が大きくなり、推進力が向上する!
- お尻の筋肉を鍛えるメリット②:骨盤を安定させることで、エネルギーロスを防ぎ、「疲れない走り」ができる!
- お尻の筋肉を鍛えるメリット③:股関節の働きが良くなり、膝や腰などの関節への負担が軽減され、怪我をしにくくなる!
- お尻の筋肉を鍛えるメリット④:お尻やウエストが引き締まって、スタイルアップ!
- お尻トレーニングは、やりすぎ厳禁!補助的にトレーニングに取り入れよう!
出典
- 【YouTube】タカヤマラソンチャンネル 「指導者がみんな「お尻を鍛えろ!」という理由は?」 より