【ランニング豆知識】すぐ実践したくなるジョグの雑学5選!
高山敦史
パーソナルトレーナー
インフルエンサー
略歴
某大手スポーツクラブでパーソナルトレーニングの顧客数3年連続1位。
その後、独立。ランナー専門のパーソナルトレーナーとして活動し、【YouTube】タカヤマラソン チャンネルにてランニングメソッドを配信中。チャンネル登録者数8.8万人(2023年12月4日時点)
資格
JATI認定トレーニング指導者
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監修者コメント
高山敦史
今回は「ジョグの雑学5選!」がテーマです。
皆さんはジョグが好きですか?
「きつい練習は嫌だけど、ジョグは大好き!」
という方が多い気がします。
今回はそんなジョグの効果を一段階上げるための、ジョグの雑学を5つ紹介していきます。
学びになる内容と自負しています!
ぜひ一緒に学んでいきましょう!
ジョグの雑学5選
マラソン大会が終わって、練習再開はジョギングから、という方も多いですよね。
そんなジョギングについて、雑学やワンポイントをお話しします。
① 実はシューズに一番こだわった方が良い
ジョグのシューズを適当に選んでいる方、古いシューズをいつまでも使っている方、意外といるのではないでしょうか。
ただ練習で一番割合が多いものは『ジョグ』です。
例えば、週に5回練習するとして、ポイント練習のような、心拍数を上げて身体に負荷をかける強度の高い練習は、週1~2回練習するとします。
残りの週3~4回は、距離を走ったり、ジョギングで繋いだりします。
特に今の時期は、ロングジョグで長い距離を走ったりしますよね。
トップランナーの方でも練習の8割が『ジョグ』をしています。
「ジョグが基本中の基本」といった意見は少なくありません。
つまり、練習で大部分を占めるジョグのシューズというのは、一番こだわった方がいいのです。
ポイント練習のシューズやレースシューズにはこだわっているけど、ジョグシューズはもう1000km超えている、なんてことありませんか?
もちろん、ポイント練習シューズやレースシューズは大切ですが、ジョグシューズも同じくらい、もしくは、それ以上に大切です。
例えば、
●クッションがあるものを選んで、足を守りながらのリカバリージョグ
●薄い底のシューズを履いて、脚の筋持久力にアプローチするジョグ
など、ジョグにも種類があります。
その日のジョグの目的によって、シューズは変えてあげることも大切です。
なので、ジョグのシューズも複数持っておくといいと思います。
自宅のシューズボックスに余裕があれば、ですが。
② フォーム修正に最適
フォームを改善したい時や、身体の状態、動きの調子を指しはかる「物差し」としても、ジョグを使います。
僕は、筋力トレーニングの指導やアドバイスも行っています。
例えば筋力トレーニングの場合、フォームや形を覚えてもらう、または、使う筋肉を意識して欲しい時には、軽い重量や簡単な動きから始めて、動きを改善したり、使用している筋肉を意識づけたりします。
そしてフォームが整い、使う筋肉を意識できてから、重量を増やしていったり、動きを複雑にしたりして、強度をあげます。
いきなり、重量を一気に上げて行うと、とにかく動きを行うのに精いっぱいになり、フォームも無茶苦茶になるので、怪我のリスクが上がります。
ランニングも同様です。
いきなり速く走ったり、強度の高い練習を行ったりすると、こなすことに必死になって、フォームを意識できません。
速く走る時は、速く走ることで精いっぱいになります。
そして、人間の脳は疲れてくれば疲れてくるほど、思考が単純になってしまいます。
そんな時は複雑なフォームは意識できません。
せいぜい「腕を振る!」くらいです。
なのでフォームを意識して走りたいときは、ゆっくり走るジョグでフォームを定着させるのが一番です。
フォーム改善のコツは、ジョグの時に、1つだけ意識することです。
脳みそは、そんなにたくさんの事を意識できません。
「今日は着地を丁寧に」「今日は腕振りだけを意識して」というように、ジョグの時に1つの事を徹底的に意識してみましょう。
これを1週間続けて行えば、速く走った時もそのフォームが自然と定着しています。
「フォームを変えたい!」という方は参考にしてみて下さい。
③ 心肺機能向上に最適
皆さんのジョギングのイメージは、どういったイメージですか?
●アクティブレストなどで気軽に行う
●ポイント練習のつなぎ
こういったイメージが多いかも知れません。
実はジョグも、しっかりと「心肺機能を向上する」効果があります。
ジョグの定義は「隣の人と話をしながら行えるぐらいの強度」と言われます。
このペースで走ることが、心筋、つまり心臓の強化になるのです。
少し専門的な話をします。
心臓の役割は、血液を身体に循環させる事です。
心臓の強化の目安は、心拍出量と言い、「1分間にどれだけ血液を循環させられるか」になります。
そして、心拍出量は「心拍数×1回拍出量」で決まります。
心拍数は「1分間にどれだけ心臓を拍動できるか」を意味します。
「1分間に120回」の人と、「1分間に200回」の人であれば、当然200回拍動する方が多く血液を循環させることができます。
そして、1回拍出量は「1回の拍動でどれだけ血液を多く送りだせるか」を意味します。
1回の拍動で「5」送れる人よりも、「10」送れる人の方が、いいのはわかりますよね。
この1回拍出量の強化は、速く走るよりも、ジョグのような「速くないスピード」の方が強化できると言われています。
年齢や性別によりますが、大体120-140の間とも言われています。
ちょっと幅広いですね。
ちなみに、速く走ることで強化されていくのは心拍数です。
ジョギングのように、そこまでスピードにこだわらない方は、1回拍出量が強化されているというわけです。
なので、「ジョグって効果あるの?」と思っている方は安心してください。
1回拍出量、つまり1回の拍動の強化につながるので、心肺機能の強化につながります!
これを聞くと積極的に取り入れようと思いますよね。
僕もこれを知ってから、ちゃんとジョグをするようになりました。
④ 適正時間は30分以上
とはいっても軽くジョグするだけでは効果は薄くなります。
適切に心肺機能を強化するためには、30分以上持続的な運動を行う必要があると言われています。
なのでジョグをする時は、距離ではなく30分ジョグや60分ジョグ、90分ジョグなど、時間で管理した方が良いでしょう。
ペースコントロールよりも経過時間によって運動効果が変わるという事です。
30分のジョギングでも、しっかりとした運動効果は得られる、という事ですね。
逆に、疲労回復のアクティブリカバリーは30分以内で終わることが推奨されています。
ちなみに、ランニングで脂肪燃焼をするには、20分以上のランニングが推奨されていますが、有酸素運動だけよりも、「筋トレ+有酸素運動」を組み合わせることによって、体脂肪減少や心肺機能の向上が、大きく見られたという研究もあります。
ダイエット面だけではなく、心肺機能面を見ても筋力トレーニングを取り入れるのは、非常に有効だという事ですね。
ジョグの日は、筋トレを組み合わせて行うセット連にするのもいいですね!
⑤ 朝+ジョグは最強
最後に朝+ジョグは最強です。
朝起き掛けというのは、
●エネルギー枯渇状態
●脱水状態
●筋活動が上手くできない状態
つまり、「運動モード」ではないという事ですね。
この状態って何かに似てますよね。
そう、フルマラソンの35キロ以降です!
朝からジョグを行うと、フルマラソンの後半を再現できるという事です。
朝は追いこむ必要はなく、ジョグの強度でも、しっかり身体に負荷をかけられるという事ですね。
理想は朝起きて、軽く水分補給をして、30~60分ジョグ。
朝からこのトレーニングを習慣づけることができれば、軽い強度でも、かなり心肺機能の強化につながるでしょう。
もちろん必要に応じて、軽く補給をしてから行うようにしてくださいね。
また朝から運動し、朝日を浴びることで「セロトニン」という脳を覚醒させるホルモンの分泌を促し、目覚めが良くなりますし、体内時計のリセットにも繋がります。
朝からジョグを行うことは、競技力向上はもちろん、健康面でも良い事ばかりです。
まずは30分の朝ジョグから始めてみてはいかがでしょうか?
いかがでしょうか?
ジョグは目的意識をしっかり持つことで、非常に効果の高いトレーニングになります。
ただ「なんとなーく」行うと、効果も「なんとなーく」になります。
「とりあえず走っとくか」ではなく、明確な目標を持って行いましょう。
そうすれば自分の目的に合った効果を得られます。
日々の練習の質を上げていくためにも、この5つの事を参考にしてみてくださいね!
監修者コメント
高山敦史
皆さん、いかがだったでしょうか?
僕のYouTubeチャンネルでも解説しておりますので、ぜひご覧ください!
本記事のまとめ
- ジョグのシューズは一番こだわろう!
- ジョグでフォームを1つだけ徹底的に意識しよう!
- ジョグをすると心肺機能が高まる!
- ジョグの適正時間は30分以上!
- ゆっくり走っても負荷がかけられる「朝ジョグ」は効果的!
出典
- 【YouTube】タカヤマラソンチャンネル 質の高いジョグのための雑学5選 より