足裏が痛い人必見!足底筋膜炎ってどんな病気?
柏嶋匡智
かやしま鍼灸整骨院 院長
鍼灸師 柔道整復師
略歴
神戸弘陵学園高等学校・スポーツトレーナー学校卒業。整形外科勤務2年。接骨院勤務13年。その後、かやしま鍼灸整骨院を開業。
資格
鍼灸師、柔道整復師、ノルディックウォーキング指導員、アスリートフードマイスター3級
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監修者コメント
柏嶋匡智
スポーツをしていると足を痛めてしまうことがあると思います。
できることならば、ケガをせずにスポーツを最大限に楽しみたいところですが、どんなに気を付けていたとしても、誰もがケガをする可能性があります。
例えば、スポーツをしていると足の裏が痛いといった経験がある方も多いのではないでしょうか?
そこでこのページでは、足のケガの中でも代表的な足底筋膜炎について解説していきます。
足底筋膜炎について
足底筋膜炎(足底腱膜炎)は、足裏に負荷が大きくかかってしまうことにより引き起こされる炎症している状態のことをいいます。
また、足底筋膜(足底腱膜)とは、かかと部分にある踵骨と足の指の骨をつなぐ腱性の膜で、足のアーチ(土踏まず)の保持と荷重時の衝撃吸収をしてくれる重要な部位になります。そのため、足底筋膜炎(足底腱膜炎)になると足の踏み込みや蹴り出しがしにくくなってしまいます。
特にマラソンなどの陸上競技や、バスケットボール、サッカーなどの球技、長時間足を使用することで足の疲労が蓄積したときに発症しやすい代表的なスポーツ障害とされています。
足底筋膜炎(足底腱膜炎)は、下記の症状が見受けられます。
・起床時のかかと付近から足裏部分に痛みが出る
・急な動き出し時のかかと付近から足裏部分に痛みが出る
・階段を登るときやつま先立ちをするときに痛みが強くなる
・運動し始めた際に痛みが出るが、次第に感じなくなる
・運動を長時間していると痛みが発生する
いかがだったでしょうか?上記の症状に当てはまる方は足底筋膜炎の可能性があります。
また、かかとや足裏部分を中心に痛みを感じた際には、足底筋膜炎(足底腱膜炎)だけではなく、踵骨の疲労骨折の可能性も考えられますので、かかと付近や足裏部分の痛みが強いようであれば、病院で診断してもらうことをお勧め致します。
監修者コメント
柏嶋匡智
普段、歩く時や走る時の足の裏への衝撃は、足底筋膜のはたらきによって軽減されています。
足底筋膜炎になると、症状が酷い場合は歩けないほど痛みを感じることがあるため、気になる方は病院で診断する事を推奨します。
足底筋膜炎(足底腱膜炎)の原因
足底筋膜炎(足底腱膜炎)はスポーツ障害と呼ばれ、オーバーユースなどの繰り返し動作による負荷が蓄積されて痛みが生じることを指します。
具体的には、日ごろのトレーニングや試合によるランニングやジャンプ動作といった行為が段々と足裏部分への負荷となり、そういった日々の疲労が蓄積していく事で発生する可能性が高いです。
足底筋膜炎は、走る距離や頻度が多い方に発生しやすいとされてますが、特に中高年者の方に多いので注意が必要です!
また、根本的な要因としては、足裏が平らな状態になってしまう扁平足(へんぺいそく)や足の親指が人差し指側に寄ってしまう外反母趾(外反母趾)などといった足の形態に異常がある場合や脚の筋力不足、足の柔軟性の欠如、サポート性能が不足している靴の使用などが考えられます。
ケガをした際の処置
ケガをした際には、痛みや不安から焦ってしまうかもしれませんが、適切な処置を行うことが大切です。
かかと付近から足裏部分に痛みが出た際には、患部にアイシングを行うことが良いとされています。一時的な痛みではなく、痛みが続くようであれば、早急に病院で診断してもらうことを推奨します。
また、かかとや足裏部分への負荷を減らすために、休息や運動量を調整することが大切です。
そして、競技へ復帰する際には、足への負担が大きい硬い地面での運動を避け、十分なストレッチを行い、脚の筋力アップや足の柔軟性の向上、インソールやクッション性の高いシューズの選択、テーピングを行うと言った足の十分なサポートなどを併せて行うことを強く推奨いたします。
本記事のまとめ
- 足底筋膜炎(足底腱膜炎)は、足裏に負荷が大きくかかる事により引き起こされる代表的なスポーツ障害。
- 足底筋膜炎(足底腱膜炎)は、不安定な状態での練習の負荷が蓄積することで発生する可能性が高い。
例えば、扁平足(へんぺいそく)や外反母趾(がいはんぼし)などといった足の形態に異常がある場合や足の柔軟性の低下、脚の筋力不足、足の柔軟性の欠如、サポート性能が不足している靴の使用があげられる。 - 足底筋膜炎(足底腱膜炎)の対処法としては、休息や運動量の調整を行い、ストレッチや体質改善として筋力強化と柔軟性向上、競技を行う際の十分な足へのサポートを行うことが大切です。