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ランナー必見!気になる体重管理について解説!

監修者コメント

高山敦史

皆さん、こんにちは!
走った後のご飯やビールって最高ですよね。
「今日は頑張ったから食べ過ぎても大丈夫!」って思いつつも、
翌日に後悔された経験がある方も多いんじゃないでしょうか?
そこで、≪今回は体重とマラソンの関連性≫
こういったテーマを解説していきます!

適正体重について

「マラソンと体重」について、これは切っても切り離せませんよね。
”ダイエットのために走り始めた”という方も多いのではないでしょうか。

ランナーの方々は探究心が高くストイックな方も多く見受けられます。例えば…
ランナーA「体重を減らしたほうが速く走れる」
ランナーB「逆にもう少し増量した方がいい」

上記のような考えをお持ちの方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか?

”1キロ痩せるごとに3分速くなる”なんてデータもあります。
しかし、無茶な減量をし過ぎるのも体に良くはないのでオススメ出来ません。

ところで、急ではありますが、皆さんに質問です!
Q.走る上で適正な体重って何㎏か分かりますか?
いきなり聞かれても分かりませんよね…それが普通ですので安心してください!
何事も適正が一番です!つまり、大事なのは自分にとっての適正体重を知るということです。

本日はその適正体重についてお話をしてきましょう。
タイムにも拘わりますが、自分のコンディションを整えるためにも必要なことだと言えるので、一緒に学んでいきましょう。

マラソンと体重の関係性

まず体重とマラソンのタイムは関係あるのか?
今回、興味深いデータがありました。≪横浜市スポーツ医科学センターが発表しているデータ≫に示されております。

こちらでは、身体について”一般人、市民ランナー、エリートランナー”と3つのカテゴリに分けて調べています。
※エリートランナーは実業団チームを対象。残念ながら、市民ランナーはどのレベルまでかは明記されておりません。

この3つのカテゴリの比較表になります。※詳しい内容は参照元データをご確認ください。
まずは、BMIに関して比較していきます。
・BMIに関して
BMIは男女ともに一般の方が一番高く、エリートランナーが一番低い数値と出ております。
つまり、男女ともに速くなればなるほどBMIの数値が低いです!
・体脂肪率に関して
続いて、体脂肪率に関してもBMI同様の結果でした。男女ともに体脂肪もエリート層にいけばいくほど低い傾向です。
この発表だと、男女ともにランニングのレベルが上がれば上がるほど細身で体脂肪率が低いということになります。
あくまでもデータの一つとして考え、参考程度として見て頂ければと思います。

また、もう一つのデータとして2023年の東京マラソン男女上位5人のBMIを調べてみました。
ただ、対象は日本人のみにしております。外国の方とは骨格が違うこともあるため、今回は日本人上位5人のデータです。
結果は、下記の図の通りになりました。

いかがでしょうか。
体脂肪率まではわかりませんが、トップランナーの結果からみても、男女ともに細身の傾向にあることがわかりますね。
余談ですが、女性の選手の体重を調べているとき…なぜか変な罪悪感がありました。(笑) ゴメンナサイ…

ランナーに大切なこと

皆さま、いかがだったでしょうか。
先ほどの結果をみて、「やっぱりか」や「もう少し痩せないとな」と思った方もいらっしゃるかもしれません。

ここからは、先程のデータを踏まえ、多少の自論も含みますが自分の見解をお話させて頂きます。
内容は市民ランナーはどのようにして体重と向き合っていくのかについてです。

① 体重は減ると速くなる。ただしエリートに近づくにつれて大幅に伸びない

冒頭にも説明した体重が1キロ減るとフルマラソン3分速くなる。これは全員に当てはまるとは限りません。
仮にこれが当てはまると、現世界記録保持者のエリウド・キプチョゲ選手が体重を1キロ落とせば2時間を切れることになります。
※キプチョゲ選手は、2018年9月16日のベルリンマラソンで2時間1分39秒を記録。
また、日本記録保持者の鈴木健吾選手にも当てはまるとすると、オリンピック優勝レベルの実力をつけることになります。.

つまり、マラソンを始めたばかりの方やサブ5などを目指す方で、少し体重が重いと感じているランナーの方であれば、体重1キロに対して3分速くなるとは言い切れませんが、減量することでタイムを伸ばすことが十分に可能だと考えられます。
しかし、タイムが上がるにつれて、伸び幅はどうしても無くなってきます。
サブ3まであと3分の方が、「1キロ減量してタイムを伸ばそう」という考えはややズレているといったところですね。
ただし、BMIの数値が明らかに高い方や、走っていて重さを感じるという体感がある方には有効かもしれません。

② 体重が減ると速くなるのではなく、体重が増えると遅くなる

特に僕が思うところがあるのはこちらの見解です。
これはエリートランナー、市民ランナー、完走を目指す方でも、どの方々に当てはまるのではないかと思っております。
恐らく、どのレベルの方でも体重が3キロ増えたら走りに重さを感じると思います。
暴飲暴食をしたりして体重が増えてしまうと、身体は明らかに動きが悪くなります。
そのため、僕が考えるのは体重を減らすことよりも、増やさないように日々管理することが大切なのではないかと考えています。
ただし、これも一概には言えません。
実際に、細身の方が”体重を増やしたら走るのが楽になった”というケースも多く見てきました。
そのため、大切なことは普段から食生活を整えて、暴飲暴食を控え、必要な物をしっかり食べることだと思います。
そうすると、おのずと自分の適正体重になっていくかと思います。減らすことばかりに目を向けないようにしましょう。

③ 体重を減らすことを目的としていけない

これがとても大切です。
エリートランナーになればなるほど、体重が軽くて体脂肪率が低いというのは事実です。
しかし、僕が考える過程は体重や体脂肪を軽くしたから速くなったのではなく、厳しい練習をしたことにより、自然と体が絞れていった。こちらが正しいのではないかと思います。
速い人の練習を見れば見るほど、走行距離は多く、ランニングに向き合っている時間が多いですよね。
そして、何よりも自分に対してストイックな方が多い印象です。
そういった方はランニングだけでなく、食事に関しても気を使っている方が多い印象です。
しかし、食べる量を減らしているというより、規則正しく食べている方が多いです。
例えば…
・過度な飲酒を控えたり
・間食をしないように心がけていたり
・日々の食事から高カロリーのものを控えたり
・日々の練習を疲れとるために食事はしっかりと摂取

私はトレーナーとしてダイエットにも携わることもありますが、ダイエットの場合、意識することは運動よりも食事です。
摂取カロリー自体を減らしていき、油物やお酒は一切取らず…場合によっては糖質を制限します。

そもそも、「運動量」に差があるため、一般の方は運動量が少ない分、食事を制限しないといけません。
減量時の食事と運動の意識が必要な割合比率は9:1で圧倒的に食事での減量です。
しかし、ランナーの場合は摂取カロリーを減らし過ぎると日々の練習を行うためのエネルギーを確保しにくくなるため危険です。
日々の練習の質も落ちてしまい、強度の高い練習をこなすことも難しくなってしまいます。
なので一般の方のような過度な食事制限による減量はお勧めできません。

ランナーが優先すべき考えは「ランニングのパフォーマンスを向上させること」です。
・練習前や練習後は栄養バランスを考えたものを摂取する
・オフの日はリカバリーを考えて、食事をコントロールする

こういったところを意識していきましょう。
短期的な減量や減量のための食事制限ではなく、練習のパフォーマンス上げるための食事を心がけましょう。
ここで大切なのは「体重を減らしたから速くなった」のではなく、「自制して、練習の質を積み上げたから速くなり、自然と体重が落ちた」ということです。

いかがだったでしょうか。
夏は体重が変動しやすく、数字につい目がいきがちですが、体重計の数字に一喜一憂せず、自分のパフォーマンスに目を向けられるように日々ランニングに取り組みましょう。

本記事のまとめ

まとめ
  • 自分の適正体重を知ることが大切
  • トップランナーのように速い方は体重は軽く、BMIも低い方が多い
  • ランニングのパフォーマンスを向上させることを優先して考え、自然と体重が落ちるように取り組むことが大切
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